環境講演会 聴講ワンポイントメモ

 「地中熱」の取り組み紹介
(ENEX2014 / Smart Energy Japan 2014から)
メモ ◆「地中熱」とは
地上の温度は夏と冬で大きく変化するが、地面の下10m以深の地中の温度は一定に近く、この温度差を空調に使おうという省エネルギーの手段。
50%くらいの省エネ効果がある。地中熱交換パイプを垂直に埋設(約100m以内)するものが多い。

◆現在の状況
・欧米では普及が進んでいる。中国では国策として進めている。
日本ではまだ少ない。今、ヒートポンプシステムは全国で1000件くらい。
↓愛媛では1〜10件(地中熱利用促進協会のサイトより)。
http://www.geohpaj.org/introduction/index1/diffusion

・最近は「東京スカイツリー」「JPタワー(旧東京中央郵便局跡)」などにも使用。
・ビルを建てる杭のまわりに地中熱交換パイプを入れる「杭利用方式」や、
地表面から1〜2mの深さに熱交換パイプを水平に埋める「水平埋設方式」
もある。

◆ディメリットは
・まだ、費用が高い。ただ、ランニングコストは安価。 
(補助金を得れば、10年くらいで元がとれるそうです)
・広島県三次市布野保健福祉センターの例(ミサワ環境技術(株)資料より)
 工事費       従来のヒートポンプ27,600→地中熱ヒートポンプ48,300(千円)
 ランニングコスト 従来のヒートポンプ3,270→地中熱ヒートポンプ1,894(千円)

◆詳しくは↓
地中熱利用促進協会
http://www.geohpaj.org/

◆感想
 省エネルギー手段のなかで、まだ利用が少ない分野ながら大きな省エネ効果がある。今後、積極的に利用したいシステムである。


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